YJ SALON WORK MODEL FILE 9 “隙間タッチ” ミセス編

こんにちわ、大川です。
あれよと言う間にもう10月。
今年はマスクをしているせいで季節感が無い気がしますね。
正直、サロンの撮影活動もマスクありだとやる気が出なくて困っています。。
そんな訳で今回はコロナ前に撮り貯めて置いたアーカイブから、先日紹介して案外人気のあった “隙間タッチ”シリーズのミセス編を紹介しようと思います。

さて、今回のモデルさんは私の元弟子。
現在は別のAVEDAサロンで勤務していますが、ヘアカラーにはいまだに私のサロンに通ってくれているルミさんです。
忙しい為か周期は案外長く、空いてしまうと3~4か月空いちゃう事も。
毎回ハイライト+シングルカラーの為、シングルカラーのみに比べたら、少しは根元にボケた感は残ってますが、さすがに根本は黒いし、白髪もバラバラ目立っちゃってる状態からのスタートです。

こういった状態から明るいカラーにしたい場合、どうしてもハイライトにパウダーブリーチ系のそれなりに強いライトナーを使用しないと、になりますが、問題は黒いバージン毛のエリアがそれなりの面積があると、あんまり明るいハイライトのみだとちょっとベースから浮いてしまうんですよね。
周期が2か月以内ならそこまで気にならないのですが。


以下の情報はYJ Method Advanceレベルです。
美容師さんでは無い方や、YJ Method Basicをマスターしていない人は
飛ばしてください。

YJ Method Advanceの基本形は、「2色」もしくは「3色」で行う「多色使い」です。今回は2種類のリフト力の違うライトナー、【上番】【中番】を用意し交互に挟むようにホイルワークします。
YJ Methodでは一番明るさが上がる薬剤を【上番】と呼びます。
この【上番】は最終的に被せる予定のカラー先に想定し、そのカラー剤をしっかり色が出るまで発色させた時に、消えてしまわない程度のハイライトラインが、しっかり確実に描ける程度の薬剤を使用します。
ハイライト自体のチップも多少大きめに取り、少し馴染んで丁度いいぐらいの大胆なデザインを第一工程で作ります。
お勧め:1:3~1:1,もしくは 10vol~10+20vol(1:1)程度
参考⇒会員専用フォーラム【CONTROLLED BLEACH】ブリーチ減力理論
(注意点:寒色系を被せる予定の場合は「リフトのし過ぎ」にも注意です。白っぽくまで抜けすぎると、ダメージの観点からはもちろんダメですが、色のコントロール的にもハイライト部分に色が入り過ぎて、青やグリーンになり過ぎてしまったり、グレーになり過ぎて逆にラインが目立たなくなったりまします)

次に【中番】ですが、こちらは根元の新生毛のエリアと、以前の既染部のエリアが軽く繋がる程度の強さのライトナーを選択します。
もしくは単純に【上番】より2~3ランク程度リフト力を下げたライトナーぐらいがちょうど良いです。
参考⇒会員専用フォーラム【ハイライトカラーで使うべきお勧めな CONTROLLED BLEACH】

【中番】で【上番】を挟むように配置し、ベースと【上番】を馴染ませます。
【上番】は基本3・2・1グラデーション。
また【中番】は【上番】のホイルの中の根本付近を塗布するのにも使用し、ハイライトのスタートを多少ぼかすのも重要なテクニックです。
お勧め:1:6~1:2程度、1:7より弱いフォーミュラは最終工程でそれなりにしっかりカラーOnする場合は、弱すぎる場合が多いです。


さて、取り敢えずホイルワーク開始。
Classic 4のトップクォーターセットを使用していますが、向かって右側のフロントのヘビーサイドに、非常に強い圧力をかけてトップを旋回させる事で、明るさと毛流れを同時に作っています。
参考⇒YJ Method Highlight Basic Vol.4
Topの4つのエリアのつなぎ目を軽く回してるのもポイントです。


加温20分後シャンプー台に移動。
ホイルアウトしながら「隙間タッチ」でベースとハイライト部分を馴染ませます。
「隙間タッチ」とは。。
ハイライトのアウト時に、残りの毛髪とハイライトした部分を、コーミングで馴染ませ、かつ毛先にグラデーションで塗布する事で、疑似的にバレイヤージュとエアータッチを混ぜたようなテイストになる、最新ヘアカラーテクニックである(?)
参考⇒YJ SALON WORK MODEL FILE 8 “隙間タッチ”


今回はショート・ミディアムのモデルさんなので、コームスルーも簡単で実に楽ちん。
今回はホイル内のブリーチを、コームスルーで周りに馴染ませる程度で作業をしていますが、もしもう少しバレイヤージュ風にタッチしたければ、【上番】で使った程度のライトナーをさらに、毛先に対して「Vバレイヤージュ」的に塗布しましょう。

こんな状態になればちょうど良いと思います。


ベース段階終了

十分綺麗に明るくなっていますし、それなりのカラーをOnしてもら消えない程度のグラデーション差もあり、とても良い感じ。
根元に白髪染め用レシピを塗布後、20分程度でシャンプー台に移動。
私の今年のお勧め寒色レシピをトナーして終了です。


白髪を生かした大人風【Monaco Brown】
”隙間タッチ”仕上げ

トータルの施術時間と料金は
⇒ホイルワーク 20~25分 &加温放置20分
⇒「隙間タッチ」10~15分
⇒流し乾かし 15分
⇒根元染め 塗布10分 放置20分
⇒トナー 3~4分
⇒シャンプー&ブロー 30分
のトータル2時間30半前後
お代は24000円です。(時間単価1万円弱)

良い感じに出来たかな?
白髪を多少残しているのが長持ちのポイントです。
実際のレシピはこちらでチェック出来ます⇒MEMBER専用フォーラム


【YJ Method Advance 公開決定! 2021年初旬予定】
現在公開されている「YJ Method Basic 全8編」の応用編にあたる「YJ Method Advance」の公開準備をしています。
「YJ Method Basic」はホイルワークと、セクショニングの基礎や勉強方法を解説していますが、「YJ Method Advance」では今回のBlogでも紹介されている様な「多色使い」の基本的な考え方【Placement】や、ホイル内での薬剤の塗り分け【Touch&Effect】、ホイルの外に毛束を蹴り出すテクニック【Kick】などの紹介、ハイライト&ローライトで使用する薬剤コントロールの応用知識などが盛り沢山。
ここからが本当の「織物の様に美しいYJ Methodハイライト」の真骨頂です!

「YJ Method Advance」はGOLD MEMBER専用コンテンツの予定です。
(一部極意に当たる情報はYJ Method BasicDiploma取得者のみに公開予定)


私のInstagramです。もし良かったらどうぞ。

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